でんきのあれこれ

電気抵抗のつなぎ方のおはなし

電気抵抗を一列につなぐ直列接続

1.電気抵抗の直列接続のしかた

電気抵抗を次々に数珠(じゅず)つなぎに一列につなぐ方法を直列接続といいます。
第1図のように、豆電球2個を直列に接続するには、まず豆電球Aの端子1を電源(電池)の(+)極に、端子2を豆電球Bの端子3につなぎ、端子4は電源 (電池)の(-)極に順次つないでいけばよいのです。この場合、豆電球AとBには、電球の種類(電気抵抗の大きさ)が違っていても、同じ大きさの電流が流 れます。

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第1図 豆電球(電気抵抗)の直列接続のしかた〔例〕

2.直列接続の合成抵抗の求め方

第2図を見てください。
4オームの電気抵抗を持つ豆電球Aと、8オームの電気抵抗を持つ豆電球Bを直列に接続して、24ボルトの電池をつなぎます。豆電球AとBを直列に接続しますと、電流の通路は1本道ですから同じ大きさの電流が流れます。
それは、電流の大きさをはかる計器である電流計A1とA2の針が、両方とも2アンペアを指していることからわかります。したがって、この電気回路全体の電気抵抗は、電源である電池の電圧が24ボルトで電流が2アンペアですから、オームの法則を用いて計算しますと、

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となります。
このように、いくつかの電気抵抗を接続したときの回路全体の電気抵抗を、その回路の合成抵抗といいます。
そして、電気抵抗を直列に接続したときの合成抵抗は、それぞれの電気抵抗の和 で表されます。ですから、4オームと8オームの合成抵抗は、その和で12オームとなります。

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第2図 豆電球の直列接続の電圧・電流測定回路〔例〕

電気抵抗を並べてつなぐ並列接続

1.電気抵抗の並列接続のしかた

電気抵抗を横に並べてつなぐ方法を並列接続といいます。
第3図のように、豆電球2個を並列に接続するには、豆電球Aの端子1と豆電球Bの端子3をひとまとめにして、電源(電池)の(+)極につなぎ、豆電球Aの端子2と豆電球Bの端子4をひとまとめにして、電源(電池)の(-)極につなげばよいのです。
この場合、豆電球AとBには、電球の種類(電気抵抗の大きさ)が違っていても、おのおのの豆電球の端子には、同じ大きさの電圧(電池の電圧)が加わりますが、おのおのの豆電球に流れる電流の大きさは異なってきます。

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第3図 豆電球(電気抵抗)の並列接続のしかた〔例〕

2.並列接続の合成抵抗の求め方

第4図を見てください。
4オームの電気抵抗を持つ豆電球Aと、8オームの電気抵抗を持つ豆電球Bを並列に接続して、24ボルトの電池をつなぎます。豆電球に流れる電流を電流計で はかってみましょう。豆電球Aの電流計A1は6アンペア、豆電球Bの電流計A2は3アンペア、そして、豆電球AとBとに流れる電流を一緒にした電流の大き さをはかる電流計A3は9アンペアを指しています。
そこで、この電気回路全体の合成抵抗は、電源である電池の電圧が24ボルトで電流が9アンペアですから、オームの法則を用いて計算しますと、

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となります。
電気抵抗を並列に接続したときの合成抵抗は、それぞれの電気抵抗の逆数の和の逆数 となります。
つまり、この回路の合成抵抗は、

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ということになります。つまり電池の両端に83オームの抵抗1個が、接続されているのと同じということになります。

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第4図  豆電球の並列接続の電圧・電流測定回路〔例〕